3月25日(振り返り)
葵ちゃんから電話があった。
どうしても3月中に会って話がしたいと言ってくれる。
相方とふたりで新幹線に乗っていざ名古屋へ。
だけど、電話をかけてきたときの葵ちゃんの真面目な声色が気になって仕方がない。
名古屋駅からタクシーにのって中区にある葵ちゃんの自動車整備工場に辿り着いた。
なんだか、わたしのよく知らない社員がたくさんいる。
そう言えば葵ちゃんがよく言っていた。
使い道のはっきりしない繰越金を増やすよりは仕事をしたくても出来ない人をたくさん雇用したいのだと。
懐かしい顔もたくさん見つけた。
ゆかもそのひとり。
こいつは年はわたしのひとつ上だけど、入社はそんなに早くなかった。
だけど優秀だったため、どんどん出世してわたしがここを去るときは取締役にまで昇進していた。
ゆかに案内されて社長室に通された。
5分程立つと信じられない程の美貌を持つ葵ちゃんが現れた。
大事な話だからと相方は席を外すように言われた。
わたし達がこの会社を辞めたのは約2年前。
わたしは専務で、相方は取締役だった。
そんなわたし達を呼ぶからには余程重要な話があるのだろう。
続きはまた明日。