1月1日

 最近朝起きるのがしんどい。眠くて眠くて仕方ない。ついこないだまでは不眠に悩んでいたのに。
今はいくら寝ても寝足りない。だけど、もう体中のニコチンが切れてしまった。それを補充するために部屋の窓を開けて煙草を吸う。
今日も虚しいだけの一日が始まるのか。昨日の続きだったらまだましなんだろうけど。昨日と今日は全然違う。昨日は楽な一日だった。今日はどんな一日になるのだろう。もうしばらく前から朝は同じことばかりしか考えられなくなっていた。だから、朝は嫌いだ。まあ、昼は昼の苦しみがあって夜は夜の苦しみもあるんだけれど。


わたしが目を覚ますと同時にわたしの相方も目を覚ます。そういうもんなんだ。わたしが目を覚ませば相方も目を覚ますし、相方が目を覚ませばわたしも目を覚ます。一緒のベッドで寝ているから。それもあるけど、理由はそれだけでもない。


今日は正月か。相方に言われて初めて気が付いた。だからなんなのだという気もするけど、なにかがリセットされたような気もする。
一日の始まりとしては普段通りの憂鬱なスタートだったが、一年の始まりとしては気分の良いスタートかもしれない。
そうだよ。普段通りのわたしの朝だ。普段通りが迎えられればいい朝じゃないか。


家から歩いていける距離にある小さな神社に初詣に行った。おみくじも引きたかったし、絵馬も書きたかったけど、そんなものすら揃えていない小さな神社だ。
今年こそはなにものかになりたい。それだけ願った。別に健康も金も仕事も恋愛もどうでもいい。それさえ叶えてくれればそれでいい。


明日は息子に会える。
だけど家族とも会わなくてはならない。
憂鬱だ。楽しみよりも先に憂鬱に侵される。誰か早くこの体をなんとかしてくれ。

日記を書くにあたって(はじめにこちらを読んでください)

2019年1月1日。
今年もなにか新しいことを始めてみたいと思った。
別にそれはなんでもよかった。
仕事でもいいし、趣味でもいいし、恋愛でもなんでも構わなかった。


少しだけ悩んだが結局物を書くということに落ち着いた。
今年もたくさんのことを考えて、感じて、たくさんのものを書きたいと思ったから。


自分にとって小説を書くということは仕事ではない。
しかし、ものを書くということは遊びではない。
多少とはいえその行為で収入を得ているのだから。


ものを書くということは自分にとってなんなのだろうか。
今のところはまだそれがよく分からない。
やりたいことなのかと問われても、その通りであるとは言い難い。
ただ、特別な行為であるということには違いはなさそうだ。


だから、日記をつけてみることにした。
ただ、ありのままの自分の日常を切り取って貼り付けても、
それはなにかが違うような気がする。
ただ、全てを作り込んだ話をするのも違う気がする。


だから、主人公を女性にしてみた。
ある程度は事実をもとにしたフィクションの日記を作ってみることにした。


基本毎日更新したいとは思うが、こればかりは何とも言えない。
この文章を書いている2019年1月1日 20:38の時点で体調は最悪だから。
無理のない範囲で努力をして行こうと思う。


つまらないものは書きたくないと思う。
だけど、うけるものを作りたいとも思わない。
そんなに時間をかけて造るものでもないと思う。だからあまり文体の美しさは気にしない。
面白いと思ったら読んでもらえたらいいと思う。
つまらないと思ったら滅茶苦茶言ってくれて構わないと思う。


一年後。年末にどんな気分でこれを書いているのかが楽しみだ。
なにかを成し遂げた気になるのだろうか。
やはり虚しい気分のままなのか。
どちらなのかは分からないが、唯一自分だけが感じられる感情があるのだろう。


※諸事情により、本名もペンネームも使いません。
 あくまで、松谷 英奈の日記として読んでほしいと思います。