3月16日

善とは道徳、良識、社会的規範に是と認められる行動や判断のこと。それらに否とされる行動や判断をしないというだけでは善とは言えない。相対的により良いとされるものではなく絶対的に良いと言えるものを善と言うのだ。人のことを殺めないというのは善ではない。人のことを活かすことを善と言う。話を元に戻すと、下人は老婆が死体から髪の毛を抜き取ることを咎める心理は善だった。下人は老婆の奇癖を力ずくで止めるべきだったのだ。一方悪とは善とは逆で道徳、良識、社会的規範に背く行動や判断をすることを指す。ただしそれらの基準は実に曖昧だ。その為、法と言う明確な基準を下回る者を悪とする場合が多い。生き残りのためとはいえ、老婆から着物を奪った下人は疑いなく悪だと言える。
善と悪とはその行動や判断について語られるものであり、人間の本質を定める言葉ではない。善人であっても悪をやらかすことはあるし、悪人であっても善を成し遂げることもある。善人、悪人と言う言葉にはあまり意味はない。絶対の善人というのも絶対の悪人というものもいない。
つまり、下人は善人であったのにも係わらず不義したに過ぎない。そうさせたのは、生きていく手段を選んでいる遑はなく、選んでいれば、築土の下か道ばたの土の上で饑死をするばかりであるという環境だったのだ。



 どう?
 これが龍平という男の善悪観。


 拙いのは分かっている。
 でも、今はそれでいいの。


 相方の描くストーリー上、この龍平の言葉は姫奈に否定されるのだから。
 否定されるのが前提なら書くのは楽チン。


 珍しく相方からも一発OKが貰えたから今日はご機嫌。


 ただ、不安感は相変わらずだね。
 これがなくなればわたしは一日の終わりに幸せを感じて眠りにつくことが出来るのだけど、それはまだ認められていない。

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